みなさん元気にEAやってますか? 今の日本でこの質問に元気よく「はーい」と手を挙げて応えてくれる企業や人はかなり希少でしょう。それこそIT投資に積極的な企業のIT部門の面々が大勢集まる場面でないと、この質問はできないというか、しても虚しいだけのような気がします。世間ではEAなんて言葉すら知らないか、過去の経験上決して近寄ってはいけないものと認知されているため、華麗にスルーされてしまうのが目に見えています。 虚しいだけならまだましです。EAを日本に持ち込んだ張本人である霞ヶ関の某官庁で下手にこんな質問をすると、あからさまに嫌な顔をされて、ともすると危険人物扱いされて警備員に摘まみ出されてしまうかもしれません。 そうです、おとなの事情により霞ヶ関の中心ではけっしてEAを叫んではならないのです。 ※そのあたりの顛末は後日掲載する予定です。 気を取り直してもう一度企業に目を向けます。 EAをやったことがある企業は国内にもそこそこあるとは思いますが、今現在EAに取り組んでいる企業が果たしてどれだけあるんでしょうか。その中でそれこそ”元気に”EAに取り組んでいる企業ってあるんでしょうか。 知ってる方がいらっしゃるなら是非教えて頂きたいです。元気にEAに取り組んでいる企業ってあるんでしょうか。 確かにEAは簡単にできるものではありません。とにかく面倒くさい。誰が何と言おうと面倒くさい。こればっかりは世界中どこを探しても、面倒くさくないEAなんて見つかりゃしません。作らないといけない大量のドキュメント、社内の各部門との調整、現場の抵抗、理解の足りない上司、言うことを聞かないベンダーなどなど、ネガティブな面を挙げるとキリがありません。 さらに追い打ちをかけるように、こういう苦労の多いEAも、やらなきゃやらないで(とりあえず)現場は済んでしまいます。社内全体の経営資源の調和や連携、重複や無駄の排除、といった役職(つまり報酬)の高い方々が抱く理想はことごとく無視して、部門内でやりやすいように業務をこなし、それに合ったシステムを作った方が現場にとっては目先の日々は幸せに過ごせたりするものです。 だから、たとえ企業の上層部が威勢よく「わが社もEAやるぜ」と大号令を掛けたとしても、実際に実務を任される担当者は「勘弁してくれよ」だとか、「やっても意味ないよ」などという後ろ向きな反応を示すのではないでしょうか。その結果、プロジェクトそのものがモチベーションの上がらないものとなり、せっかく意義のある取り組みも生産物の体裁だけ整えて終了、報告書には「それらしく一生懸命やりましたけどー、やっぱり当社にEAは合いませんでしたー」などと記載され、結果としてEA(だけ)が悪者扱いされて一件落着。。。こんな展開で葬り去られたEAプロジェクトは巷にあふれているのでは、と筆者は推測しています。 --- 8< ----- 8< ----- 8< ----- 8< ----- 8< ----- 8< ----- 8< 今後EAに関するコラムを連載します。気が向いたらの執筆のため、次号の予定は未定ですが、次号のタイトルは”私は見た!EAが葬り去られる現場”です。